概要

ToF(Time of Flight)方式距離画像センサーは、XY方向の画像取得のみならず、Z方向の情報取得、つまり"3次元空間としてのセンシング"が可能です。3次元のセンシングにより、体積や立体形状を基にした検査、物の重なり判別など、従来の2D画像のセンシングでは判定が難しい検査が実現可能になります。また、自動制御や衝突回避などの相対距離をリアルタイムに利用するアプリケーションへの展開が見込めます。

小型で3次元情報を瞬時に取得できるToF方式距離画像センサーは、高まる認識・計測・自動化などのニーズに適したセンサーとして、多種多様な領域・用途での活用が期待されています。

技術解説

遠距離の測距も可能なdToF方式と高速かつ高解像度なiToF方式

ToF方式距離画像センサーは、レーザーやLEDといった発光源からの光を対象物に照射し、その反射光をセンサーで検出するまでの時間差を利用して対象物までの距離を測定。反射光を検知するまでの時間差をシンプルに計測するため遠距離の対象物も測定できるDirect ToF方式(dToF)と、反射光を蓄積して発光との位相差を検出することで距離を測定するIndirect ToF方式(iToF)の2種類に分類できます。

裏面照射型CMOSイメージセンサーの技術を組み合わせて高性能化

iToF方式距離画像センサーは、画素ごとに距離情報を検出するため、高精度な距離画像を取得できます。遠距離から近距離にわたってさらなる精度向上を図るためには、反射光を効率よくとらえるとともに、より高速に距離測定の処理を行う必要があります。そこで、反射光の位相を高精度で検出する画素技術に、裏面照射型CMOSイメージセンサーの高感度かつ低ノイズ、配線層の多層化等による高速な画素技術を組み合わせることで、集光効率の向上と測距のための高速な処理を可能にし、正確かつ安定的な高性能測距技術を実現しました。

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