分 野
製造

電子機器製造

概要

電子機器の進化と多様化に伴い、そこに使われる電子部品や基板の製造工程は、ますます精密に、複雑に変化しています。回路基板を例にとると、配線パターンや実装部品の微細化が進んだことにより、製造工程そのものが複雑になる一方で、製造時間の短縮も求められています。同時に厳しい品質管理も必要とされています。このような製造工程や検査工程に、イメージセンサーが活用されています。

活用事例

マウンター

基板に電子部品を実装する際の正確な位置決めをします。部品の微細化による高解像度化、部品数増加による高速化が業界の課題です。高速で高解像度のPregius™ / Pregius S™技術搭載のグローバルシャッター方式イメージセンサーにより、微細部品の実装時間の大幅な短縮と精度の向上が可能となります。

マウンターのイメージ画像

基板検査

近年、部品の微細化が進む中、実装された部品を高速で検査するために高解像度のニーズが高まっており、グローバルシャッター方式イメージセンサーが活用されています。ワイドアスペクトが特長であるIMX901/IMX902は、一度に広範囲を撮像することが可能となり、一般的なマルチカメラシステムに比べてカメラ台数の集約が期待できるため、システム全体のコストダウンにも貢献します。また、屋外で利用するはんだや基板の結露を防ぐためのコーティングの検査では、偏光度を利用した偏光イメージセンサーの応用が期待されています。

基板検査のイメージ画像

実装検査

微細な電子機器製造工程の中には、実装検査があります。LSIチップのピッキング作業において、適切なチップが正しい位置に収まっているかを確認する工程です。高速で高解像度のグローバルシャッター方式イメージセンサーが使われているほか、偏光度の差により実装状況の検知をおこなう偏光イメージセンサーも活用が可能です。

実装検査のイメージ画像

外観検査

外観検査においても、イメージセンサーの活用が進んでいます。高速で動く被写体を検査する場合や検査装置の小型化が必要なケースではグローバルシャッター方式イメージセンサーが活躍します。IMX901/IMX902は、水平方向に8K/6Kのワイドアスペクト比で広い視野をカバーする撮像が可能です。さらに、Cマウントのレンズに対応しているため、センサー、レンズ、カメラコストの最小化に貢献します。一方、低ノイズな高画質を重視する検査では、ローリングシャッター方式イメージセンサーが広く使われています。偏光イメージセンサーは、スマホカバーガラスの傷の検査などに使われます。傷と汚れを区別して傷だけを検知することも可能です。UVイメージセンサーは、肉眼では見えにくい金属部品などの微細な傷を映し出すことができます。また、イベントベースビジョンセンサーも全く異なる原理で、傷・ダスト検査などに応用が可能です。

外観検査のイメージ画像

透明樹脂の塗布状態検査

電子機器製造において、塗布樹脂材の品質検査にUVイメージセンサーを活用することができます。塗布樹脂材は無色透明の物質ですが、UV撮影では黒く映るため、塗布ムラが瞬時に判別できます。

透明樹脂の塗布状態検査のイメージ画像

機器の異常検知

イベントベースビジョンセンサーは、高速物体の動きの検出とトラッキングが可能です。わずかな挙動の異常も検知し、軽いデータで遅延なく画像化して知らせることができるため、機器の異常検知に活用が期待されています。機械学習との組み合わせにより、異常検知システムに応用が可能です。

機器の異常検知のイメージ画像

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